草迷宮U・金沢 石川県文教会館

オモテウラ

☆ひとこと……

ある岬、男は人工衛星“草迷宮”を徹夜で観測しようと
望遠鏡を据え付けている。
そこに、妙な警官が現れ、今日は星祭りの夜だと告げる。
浴衣の少女たち、様々な大道芸人、確かにお祭りらしい。

岬の小屋には石売りの男。子産石を売る。
この岬は実は自殺の名所で、石は、沈みやすいようにおもりに使う。
男は東京で事業に失敗、ヤクザの金を持ち逃げして行き詰まり、
夫婦で心中、その生き残りだという。
もう一人、子供をがいなくなってしまった女。
さらわれたのか、自分で岬から突き落としたのか。
女の狂態を見る内に、男は幼い日を思い起こす。
そこには隠蔽していた忌まわしき記憶が……。
優しい父母、でも何時からか二人は不仲に。
母には恋人が出来、父は事業に失敗し、母は家を出て、男は取り残された。
母に捨てられた?
男は絶望し、岬から身を投げようとする。

夜が明けると、石売りも女も、消えてなくなった。
男は夢?から覚める。
彼らは、ここで自殺をした者たちで、亡者が、男を死の淵に引き込まんと現れていたのだ。
男は再び母の姿を見、お母さんと呼びかける。

地元オーディションの出演者は動きがぎこちないのだが、
それが却って、亡者の繰り広げる迷宮的な夢?の、
日常と隔たった感覚を表現することになっている。
亡者が現れて怨念を語る、生者を取り込もうとする。
能にも通じる世界です。
オカリナ生演奏の音楽が、夢と現のあわいにしっくりはまっていました。

鏡花=母恋い、というパターンに少し違和感が。
鏡花の「草迷宮」、
確かに‘母恋い’なんですけど、それが、
菖蒲さん(この人は近所のお姉さん、普通に考えれば禁忌の対象ではない)
というバイパスを通っている点が、
ミソだと思うんですけど……。

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