天守物語(2002) (プーク人形劇場)
オモテ ウラ ☆ひとこと……
“大人のための人形劇”。1998年初演の再演です。
台詞を丁寧に解釈した、明瞭な語り口が心地よい。
(小田原修理の台詞はゆっくりの方が、富姫が妖怪となって
天守閣に住み着いている理由が伝わりやすかったかも。)
高さのある舞台を、
上層に欄干、下層に獅子頭を据えた天守五重、
の二層に使って、
人形劇ならではのダイナミックな動作・移動で魅せる。
朱の盤坊の剣舞の大きさや、
富姫が垂直に下りてくるところ、
桃六が最後に見下ろすところなどは、特に効果的。
最後に桃六が出現して彼らを救うと、
富姫はじめ妖怪達と図書之助とは、
工人桃六のつかさどる世界の
‘人形のごとき存在’であったことが明らかになる。
今回のような、人形劇での上演では、
観客は
その‘人形のごとき’が明らかになった時、
あらためて、
舞台で演じているのは人形であったのだ、
と意識することになる。
人形が演じるという〈形式〉が、
‘人形のごとき存在’であるという〈内容〉
を表現している、
しかもそれが、劇の最終局面ではじめて意識される。
人形劇がこの幻想劇に相応しいスタイルであることを確認。
さらに、舞台は下層がせり上がって、
その下に、図書之助が大蝙蝠に襲われる天守閣の暗闇を置き、
実際は舞台を三層に使っている。
この最下層がたっぷり使えるので、
図書之助が大蝙蝠に襲われる時、
富姫は欄干から見つめているのだということ、
侍女が共に襲っているのだということ
を示す余裕が出る。
「天守物語」の上演で、
この部分は、しばしばお座なりに描かれるのだが、
富姫の心情を推し量る鍵となる部分ではないかと。
図書之助を仕留め損ねた大蝙蝠は、
薄さんにポカポカポカと叩かれて、
自分でバカバカバカをしていました。
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